北海道

大自然に溶け込む森の温泉宿

2020.10.01

この記事では、日本各地のナビゲーターが、その土地に暮らす人たち(ふるさとLOVERS)からお聞きした「100年先に残したいもの」をご紹介します。
今回登場いただくのは、「旭川家具」のブランドを支える東神楽町でものづくりに励む北海道屈指の家具メーカー「匠工芸」です。

やまぶき色の景色広がる、北海道東神楽町

北海道東神楽町(ひがしかぐらちょう)は、花を生かした環境づくりに努める「花のまち」として全国的に知られ、大雪山連峰のふもとに広がる上川盆地の肥沃な土壌を生かした、稲作を中心とする農業が盛んであることを魅力とするまち。北海道でも有数の米どころとして、その名を馳せています。

隣接する旭川市駅前からバスに乗り、にぎわう市街地、閑静な住宅地を抜けると、30分ほどで辺り一面広がるやまぶき色が目に飛び込んできました。こちらは9月〜10月ごろ、稲刈り前の短い期間にのみ出合うことのできる、特別な景色。美しく並ぶ稲穂の凛とした姿に、思わず心が躍ります。

“家具のプロフェッショナル”が残したい景色

商工業で盛んなのは、日本五大産地と称される「旭川家具」のブランドを支える上質な家具生産。「ものをつくる人は、のびのびとした自然環境の中にいなくては」との理由で、この地でのものづくりに励む北海道屈指の家具メーカーが「匠工芸」です。

「つくっているのは、心地です」という理念のもと、無垢の椅子やテーブルなど使い手の生活スタイルや環境を考え、想像し、手を動かし続ける職人集団。自然豊かな環境で匠によって生み出された家具は、その高い技術力とデザイン性が全国、世界でも評価されています。

そんな職人集団が「この先も残したい場所」として推薦する地元のスポットが、「森のゆ ホテル花神楽」。

匠工芸さんからは、「露天風呂から望む山並みの風景も格別。花神楽さんは地元の方々からも親しまれ、温泉利用の際は、東神楽や旭川の知人とばったり会うこともあり、温かいコミュニケーションを楽しませていただいております」と太鼓判を頂きました。

大自然に溶け込む森の温泉宿「森のゆ ホテル花神楽」

町の中心から車を15分ほど走らせると、辺り一帯を森に囲まれた大きな宿泊施設が「森のゆ ホテル花神楽」です。花神楽は、宿泊のみならず日帰り温泉として利用ができる施設で、町民の方はもちろん、全国各地や海外からの旅人が羽を休めに集うところ。「のんびりと、自然を感じることができるちょっとしたお出かけの場所」という認識もあり、地元の方を含め多くの方に愛されています。

“当たり前”の姿勢を大切にした接遇

ホテルに辿り着くと、支配人の浦野 友紀也(うらの ゆきや)さんが出迎えてくれました。
2020年7月で20周年を迎えた花神楽。ホテルに14年携わっている浦野さんは「この場所に多くのお客さまが集ってくださる理由の一つは、“親切・丁寧・笑顔”を大切にした明るく元気な接遇にあると思います。難しいことをやっているわけではなく、サービス人として“当たり前のことを当たり前に”という姿勢を大切にしています」と語ってくれました。

四季折々の自然が織りなす絶景、大雪山連邦

ホテル花神楽の最大の魅力は、なんといっても客室の大きな窓や露天風呂から一望できる大雪山連邦と田園風景。旭岳(あさひだけ)を含む山々が、町を包み込むように連なるさまを眺めることができます。これから迎える秋のおすすめはやはり、鮮やかな色合いで訪れる人々の目を楽しませてくれる紅葉。例年10月上旬〜20日ごろが見頃となっています。

町並みは変わらずとも季節によって表情の違いを楽しめるのは、四季のはっきりとした町ならでは。自然が織りなす圧倒的なスケールにうっとりしながらも、「美しい景観がどうかこの先もずっと続きますように」と、願わずにはいられません。

2019年には客室や設備の一部をリニューアル。和の良さを生かしつつもモダンなつくりが特徴の露天風呂付き和洋室は、シックで落ち着いた色合い。旅の疲れを癒し、気持ちを和やかなものにしてくれそうな空間でした。

食事は、地元や北海道産の食材を多く採用しており、和食・洋食・中華のそれぞれの作風を生かした、形式にとらわれない料理が味わえるのが魅力です。旭山動物園や旭岳、富良野、美瑛などへも車を20〜30分走らせると着いてしまうアクセスの良さも嬉しいポイント。ホテル花神楽を起点とした各地の観光スポットを周遊する旅も、見所が多くじっくり堪能することができそうです。

ホテル花神楽で、シーンに合わせた過ごし方を

ホテルと隣接した場所に佇むのは、団体利用ができるコテージ(温泉利用付き)。木の温もりあるのんびりとした空間で、大切なご家族や仲間との団らんを季節問わず楽しむことができます。BBQスペース、自炊ができるキッチンなどもあり、過ごし方もさまざま。

それぞれのシーンに合わせて過ごし方を選択できる「森のゆ ホテル花神楽」。街の喧騒から離れて大自然に身を委ねたくなったときや、心を解放してのびのびと過ごしたいときに、訪れてみてはいかがでしょうか。

<今回の旅スポット>

森のゆ ホテル花神楽
北海道上川郡東神楽町25号
10:00~22:00(新型コロナウイルスの対応ガイドラインに伴い、当面の間は10:00〜21:00の営業となっています。)
無休(設備メンテナンスによる休業有)
0166-83-3800

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

地域ナビゲーター

山本 栞

北海道支部 北海道ライター
山本 栞

北海道旭川市在住。ごはんと自然をこよなく愛し、「自分で自分を満たす」をテーマに心地よいと思える暮らし方や生き方を模索&実践中。ライティングで大切にしていることは、「正直さと率直さを失わず、読み手に伝わるように事業者さまの魅力を表現すること」です。