京都府京都市『ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts』

鷹峯三山の自然と光悦の芸術村の歴史を満喫

2022.10.05

京都府京都市 × ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts

日本には旅の目的地になるホテルや、ふるさとに帰ったような気持ちになれる旅館があります。この記事では、人々の記憶に残る「とっておきの宿」をふるさとLOVERSナビゲーターが訪問し、その魅力をたっぷりとご紹介します。今回訪れたのは、鷹峯三山の自然と本阿弥光悦の芸術村の歴史を感じることができる京都府京都市の「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」です。

京都駅から車でわずか約30分で山麓のリゾートへ

写真提供/ROKU KYOTO
写真提供/ROKU KYOTO

京都駅でタクシーに乗っておよそ30分。まちの景色を眺めながら進んで辿り着いたのは、金閣寺の少し北、鷹峯三山(たかがみねさんざん)の麓。西陣の染匠が築いた「しょうざんリゾート京都」に隣接する、「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」(以下ROKU KYOTO)です。こちらは、ヒルトンのラグジュアリーブランド「LXRホテルズ&リゾーツ」のアジア太平洋地域での初進出となるホテル。2021年9月オープンしました。

 ホテル前でまず見えてきたのは、細い幹がそびえる木。これは京都市北部などで長年栽培されてきた台杉(北山杉)で、独特の形は職人が丹精込めて作り出したものです。ROKU KYOTOのロゴマークにもこの形が投影されていて、いわば同ホテルのシンボルツリー。このように、その土地その土地の歴史や文化を大切にしてコンセプトを作り上げるのが「LXRホテルズ&リゾーツ」の大きな特徴です。ROKU KYOTOを含めて世界で9つ(2022年8月現在)あるホテルはどこに滞在しても、それぞれ全く別の、“唯一無二の”体験ができます。

「琳派発祥の地」の歴史を受け継ぐ

写真提供/ROKU KYOTO
写真提供/ROKU KYOTO

では、ROKU KYOTOのコンセプトは?と言うと、「Dive into Kyoto」。江戸時代に本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)が芸術村を築き、才能ある芸術家を世に排出してきた洛北・鷹峯の地で、滞在を通じて知る人ぞ知る京都の奥深い魅力に浸ってもらいたいとの思いがこめられています。

写真提供/ROKU KYOTO
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本阿弥光悦は「寛永の三筆」の一人と称される書家であり、画家、陶芸家、作庭師など、多彩な顔を持つマルチアーティスト。徳川家康からこの鷹峯の地を与えられ、たくさんの芸術家を呼びよせて創作活動を行いました。日本芸術の流派のひとつ「琳派(りんぱ)」の祖ともいわれ、国宝《風神雷神図屛風》で知られる俵屋宗達(たわらやそうたつ)とも交流があり、この芸術村は「琳派発祥の地」と言われています。ROKU KYOTOで体感できるのは、芸術村のエッセンスです。

さりげなく、館内に散りばめられたアート

写真提供/ROKU KYOTO
写真提供/ROKU KYOTO

「水盤を囲むように建物がたっており、レセプションがあるアライバルエリアは漆、レストラン棟は竹細工、客室棟は唐紙というように、棟ごとにアートテーマを設けています。これはさまざまなアートが一堂に集まった芸術村から着想を得ています」と同ホテルマーケティング&コミュニケーションズ コーディネーターの山村咲菜さん。

写真提供/ROKU KYOTO
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レセプション奥の壁一面にも、濃淡のある漆のピースを組み合わせたアートが。そして、隣にあるティーハウスで山村さんにお話を伺っているテーブルからも真っ黒い作品が見えました。これも漆でできていて、無数にある表面の窪みが、水盤の水面が波打っている様子を表しているのだそう。作品名などの掲示はありませんが、こうしてホテル内のあちこちにさりげなくアートが散りばめられていて、自然と芸術に触れることができるのです。

ティーハウスの外廊下から望む水盤の景色

写真提供/ROKU KYOTO
写真提供/ROKU KYOTO

アライバルエリアから客室へは、水盤に沿って外廊下を歩きます。「鷹峯フォレスト」と呼ばれる中庭には台杉をはじめ、鷹峯に自生する植物が配置されています。外部の自然だけではなく、ホテル内も水と緑の調和した見事な空間です。

客室に入れば、窓一面の鷹ヶ峰と対面

いよいよ客室へ。この日は4階、最上階のプレミアフロアのお部屋へ案内してもらいました。中に入ると、まず目も心も奪われるのは、窓一面に広がる雄大な鷹ヶ峰の景色の美しさ。窓が額縁となってまるで絵のような景色です。この場所の魅力に圧倒される瞬間です。

プレミアフロアでは、ソープバトラーのおもてなしの特典も

 このプレミアフロアのお部屋を予約すると、さまざまな特典があり、その一つがソープバトラーサービス。滞在中に使う石鹸を選ぶことができるというもので、早速、専門のスタッフ(ソープバトラー)が、ワゴンに棒状の石鹸をのせてやってきました。よもぎ、ひのき、柿渋緑茶、無添加、ミツバチ、マルセイユの6種類があり、どれも天然由来の原料を中心に作られたもの。

一つひとつ、香りをチェックして、2~3種類を選ぶことができます。爽快感ある柿渋緑茶、甘い香りのミツバチなど、どれも個性的なものばかり。チョイスしたものをソープバトラーがカットしてくれます。

「石鹸を楽しみに、また来るわと言ってくださるお客さまもおられるんですよ」とソープバトラーの奥村香織さん。ホテルのアメニティは楽しみの一つですが、なんとも贅沢なおもてなし。石鹸は手や身体、髪(ミツバチを除く)も洗うことができます。使うのが楽しみになりますね。

一年中利用できる天然温泉の屋外サーマルプール

写真提供/ROKU KYOTO
写真提供/ROKU KYOTO

ROKU KYOTO内で旅の疲れを癒すのもおすすめです。注目は、天然温泉を使用した屋外サーマルプール。弱アルカリ性のさらりとしたお湯です。「夏は31~33度、冬でしたら36~38度と、季節やその日の気温によって水温を調節していますので、一年中お楽しみいただけます」と山村さん。

目の前には鷹峯の豊かな自然。プールサイドには直接プールに出入りできる客室も。ここでしか楽しめないリゾート、まさに唯一無二と言えますね。

3つのシーンに分かれているレストラン

ディナーは、ROKU KYOTOのレストラン「TENJIN」で。テラス席のすぐそばを天神川が流れていて、川のせせらぎが聞こえてくる心地よい空間です。

写真提供/ROKU KYOTO
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モーニング、ランチ、ディナーと利用でき、ナチュラルフレンチをテーマにした料理が味わえる「オールデイダイニング」、ホテル敷地内の自社農園で栽培するフレッシュハーブを使用したシグニチャーカクテルをはじめとするアルコールメニューが充実した“大人の社交場”の「ザ バー」、そしてディナーで13席限定の「シェフズテーブル」と、3つのシーンに分かれています。

「食べるアート」はドリンクとのペアリングも楽しみ

写真提供/ROKU KYOTO
写真提供/ROKU KYOTO

ディナータイムでは、いずれも、和の伝統とフレンチを融合した特別感ある料理を提供しています。ホテル全体に流れる自然と芸術の息吹は料理にも注がれていて、「食べるアート」と言うほどの美しさ。なかでも「シェフズテーブル」で味わえる「『琳派リフレクション』~ここでしか巡り合えない革新的な食体験~」をテーマにした限定コースは、ぜひ食べておきたいディナーです。

着物の染付に用いられる「たらし込み」や屏風の形式を表す「二曲一双」(左右で一対になる屏風)など、琳派のモチーフを料理に織り交ぜてあり、目でも舌でも楽しめる限定コース。シグニチャーメニューの「薬草園」は、ホテルの敷地内にあるハーブ園でとれたハーブや京都の野菜がふんだんに盛り込まれている鮮やかな一皿です。「この鷹峯に、薬草園があったと言う歴史になぞらえています。料理でもこの地域の歴史を表現しています」と山村さん。

コースは10品構成で、それぞれにドリンクのペアリングがされていて、ドリンクとの調和も楽しめる仕掛け。一品一品に驚きと発見がある、そんな楽しいディナータイムが過ごせそうです。

写真提供/ROKU KYOTO
写真提供/ROKU KYOTO

京都・洛北エリアの豊かな自然と歴史を、ラグジュアリーホテルのおもてなしで楽しませてくれるROKU KYOTO。街中にはない寛ぎを感じることができ、ホテルの中にいながら京都のさまざまな魅力に 触れられる、そんな体験がかなうホテルです。

施設情報はこちら

施設名
ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts

住所
京都府京都市北区衣笠鏡石町44-1

電話番号
075-320-0111(代表)


※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

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文と編集の杜

近畿支部 企画・編集・ライティング
文と編集の杜

京都、二条城の近くに事務所を構える「文と編集の杜」。福岡県出身で、高知県、静岡県と全国を点々としてきた瓜生朋美が設立した編集・ライティング事務所です。関西を中心に、歴史、グルメ、インタビューと、幅広く取材・記事執筆を手掛け、地域のさまざまな魅力を発信中。