静岡県三島市

感動の瞬間に行ってみた!三島スカイウォーク編

2023.06.06

『富士山が織りなす日本の風景の美しさを実感する旅』

そのとき、その瞬間でなければ決して出会えない日本の絶景を紹介する「感動の瞬間」シリーズ。この記事では、日常や普段の旅行ではなかなか見ることのできない感動スポットに、ふるさとLOVERSナビゲーターが旅人となって訪問。その土地に旅がしたくなる周辺情報と一緒に、みなさまをご案内します。今回の感動の瞬間は、静岡県三島市にある「三島スカイウォーク」がテーマです。

おすすめモデルコース

「感動の瞬間 × 三島スカイウォーク」

「感動の瞬間」公式サイトより
「感動の瞬間」公式サイトより

日本を代表する名峰といえば富士山。富士山がある静岡県には日本一深い湾・駿河湾があります。そして、静岡県三島市には日本一長い大吊橋「三島スカイウォーク」もあり、富士山と駿河湾を望むことができるのです。富士山も駿河湾も、その日、時間帯によって見せる表情が異なり、いつまで見ていても飽きない不思議な存在。美しい富士山に出会えたときは、思わず胸が熱くなる感動的な瞬間です。富士山に出会える「三島スカイウォーク」に、ふるさとLOVERSナビゲーターの河田が訪ねてきました。周辺エリアの見どころもご紹介していきます。

1日目

  13:00 日本一長い吊橋から富士山を望む感動の絶景に出会う

JR三島駅から車で20分ほどのところにある「三島スカイウォーク」。全長400mある、日本一長い歩行者専用吊橋です。長い橋を渡りながらみられるのは、日本一の高さを誇る富士山と日本一の深さを誇る駿河湾。なんと3つの日本一を一度に楽しむことができるスポットです。

さぁ、早速大吊橋を渡りましょう。頑丈につくられている橋ですが、吊橋なのでほんの少し揺れることも。でもそれが気になるのは初めの方だけ。「スカイウォーク」の愛称の通り、空を歩いているような感覚がとっても新鮮で楽しい!

橋から望むのは、伊豆の山並みに駿河湾、そして美しい富士山!間近に迫るように見える富士山は、息を呑む美しさ。足を止めて、いつまでも眺めていたくなります。富士山は、移り変わる雲の動き、太陽の位置によって刻一刻と表情を変えていきます。渡っている間にさえ変化が見られるので、さまざまな富士山に出会うことができます。

雪をかぶった富士山を撮りたいなら、1月や2月がおすすめです。訪れた日は12月末でしたが、この時期にしては珍しく、雪がしっかりかぶった富士山を写真に収めることができました。

三島スカイウォークは、フォトスポットがたくさん用意されているので、あちらこちらで思わず写真を撮りたくなります。橋を渡った先にある広場には、カフェや土産店、キッチンカー販売、吊橋について学べるミュージアムなどがあり、アクティビティの受付があります。何度か三島スカイウォークを訪れたことがある人の中には、アクティビィティ目当てに訪れる人も多いとのこと。

写真提供:三島スカイウォーク
写真提供:三島スカイウォーク

往復560mもあるジップライン「ロングジップスライド」は、吊橋に並ぶような位置に設置されてあり、スリル満点。体験するまでに勇気がいるかもしれませんが、とっても楽しいので、おすすめです!ほかにも、キッズ向けのアスレチック、大人向けのアスレチック、クライミングウォール、セグウェイガイドツアー、電動アシスト付きマウンテンバイクのガイドツアー、森を走り抜けるバギーなど、森の中で遊べるアクティビティが充実しています。

たっぷり体を動かしたら、おいしいスイーツが食べたい!橋を渡った先にある「SKYWALK SOFTCREAM(スカイウォークソフトクリーム)」で人気なのは、空色のソフトクリーム「そらソフト」。橋を渡った人しか食べることができない商品です。静岡県富士宮市にある牧場「いでぼく」の生乳で、ブラウンスイス種と呼ばれる希少な牛のミルクを使用しています。橋を渡った記念にぜひ食べてみてくださいね。

写真提供:三島スカイウォーク
写真提供:三島スカイウォーク

こちらは橋の手前にある「SKY GARDEN」。天井はお花のシャンデリアで埋め尽くされており、入ったときに思わず「うわぁ」と感嘆の声が漏れてしまう光景です。すべて本物で、冬に訪れてもこれだけのさまざまなお花が出迎えてくれるのです。

施設情報はこちら

施設名

三島スカイウォーク

住所

静岡県三島市笹原新田313

電話番号

055-972-0084

営業時間

9:00~17:00 ※イベント・天候などにより変更になることあり

休業日

年中無休

入場料

大人1,100円、中高生500円、小学生200円 ※幼児無料、障がい者割引あり、イベントや時期により料金に変動あり

駐車場

普通車400台

 

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

  16:00 富士山を身近に感じさせてくれる三島駅前ホテル

宿泊で利用したのが、JR三島駅南口のロータリーに2020年6月30日にオープンした「富士山三 東急ホテル」。「富士を感じるベースホテル」をコンセプトとしており、富士山を望めるロケーションやラグジュアリーな演出が気分を盛り上げてくれるホテルです。

部屋に入ると、心地よさそうなベッド、そして高さ2mほどの大きな窓から見える富士山に感動! まさに富士山が主役のお部屋です。室内は富士山に合わせて和の雰囲気。ベッドフレームやテーブルなどには桜の木を使用するなど、木材がふんだんに使われています。

夕食は、フレンチ出身のシェフが、和の技法も加えた炉端グリル料理を提供するレストラン「ROBATA GRILL 炉 L’EAU(ロバタ グリル ロー)」で。炉端グリルは溶岩石を使用し、遠赤外線効果で箱根西麓三島野菜や牛・豚肉がおいしく焼き上がります。じゅわっとあふれる肉汁やじわじわと素材のうま味を感じる野菜など、三島の味をたっぷり味わいましょう。

そんな料理に華を添えるのが、レストランから見える景色の美しさ!写真のお部屋は角に設けられた個室で、2面窓から富士山、駿河湾、街並みが見られます。日が沈む頃に訪れれば、こんな素敵な風景に出会えるんです。

夕食後は、絶景の展望風呂へ。おすすめの時間帯は、夕方のあたりがピンクや紫に染まる頃と、早朝の日の出の頃。刻一刻と移り変わる風景の変化はいつまでも眺めていたくなり、ついつい長湯をしてしまうのでご注意を。

施設情報はこちら

施設名

富士山三島東急ホテル

住所

静岡県三島市一番町17-1

電話番号

055-991-0109

 

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

2日目

  10:00 源頼朝が源氏再興を祈願した伊豆国一の宮でお参り

翌朝、最初に訪れたのは、三島市のもう一つの代表的な観光スポット「三嶋大社」。商売繁盛を願って参拝する人も。「三嶋大社」の参道には、三島名物「みしまコロッケ」をはじめ、飲食店、お土産店などさまざまなお店が点在し、賑わいを見せています。

本殿の中央の彫刻は「天の岩戸開き」を表したもので、平和のために知恵と勇気を持って取り組むことで平和が訪れるというメッセージが込められています。また、舞殿には、中国の孝行説話「二十四考」(にじゅうしこう)をもとにした彫刻が。本殿も舞殿も緻密な意匠が見応えあり。ぜひ表だけでなく、横からも眺めて、見事な彫刻を見学しましょう。

境内には、しだれ桜やソメイヨシノ、三島桜が植えられ、お花見シーズンも人気です。また、樹齢1200年と推定される国指定天然記念物に指定されているキンモクセイは、9月上旬と下旬に2度の満開を迎え、境内がキンモクセイのよい香りに包まれます。

※宝物館は撮影NG。特別な許可を得て撮影しています
※宝物館は撮影NG。特別な許可を得て撮影しています

三島市内には、源頼朝・北条政子ゆかりの史跡や貴重な品々が多く、「三嶋大社」もその一つ。伊豆に流された頼朝が源氏再興を祈願したのが、この「三嶋大社」なのです。境内には「源頼朝旗揚げの碑」や「頼朝・政子の腰掛石」といったゆかりの場所があります。宝物館には、政子の奉納と伝えられる「梅蒔絵手箱」(人間国宝による復元品を展示)や、頼朝や北条義時・時政の文書なども展示されています。

ちなみに、宝物館内にある売店では、自分用にも買いたくなるかわいい民芸品や縁起物が売られているので、要チェックです。

「三嶋大社」を訪れたら、ぜひ立ち寄りたいのが、境内にある創業30年の門前名物「福太郎」です。福太郎というのは、「三嶋大社」で毎年1月7日に行われている静岡県無形民俗文化財指定の「お田打ち神事」に登場する男。この神事は平安時代に起こったもので、五穀豊穣、天下泰平を祈るお祭りとして今も伝承されています。福太郎は黒いお面をつけた男だそうで、それをイメージしたパッケージデザインが特徴。イートインもできるので、立ち寄ってみましょう。

「福の種蒔く福太郎」をイメージし、生命力を宿すという餅と、邪を払うというヨモギをつき込んでいます。あんは、福太郎の烏帽子(えぼし)の形をしており、甘さ控えめの上品なお味です。消費期限は4日間と短めですが、食べやすい甘さなのでペロリと1箱食べられちゃいます。

イートインは、緑茶と福太郎餅が2個ついたセットでお値段はなんと200円。こうして見ると、とてもかわいい姿をしていますよね。でも実はこのお餅、周りからは「大社のリーゼント餅」なんて呼ばれているんだそう。なお、6〜9月には、抹茶味のかき氷に福太郎餅がのった「福太郎氷」を目当てに訪れるお客さんも多いようです。

施設情報はこちら

施設名

三嶋大社

住所

静岡県三島市大宮町2-1-5

電話番号

055-975-0172

駐車場

乗用車55台(1時間ごとに200円) ※正月、例祭期間は閉鎖

 

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

施設情報はこちら

施設名

福太郎本舗

住所

静岡県三島市大宮町2-1-5

電話番号

055-981-2900

営業時間

8:00〜16:30

休業日

無休

 

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

  12:00 富士山からの伏流水でおいしくなったうなぎを老舗店で味わう

「三嶋神社」を散策し終わる頃は、ちょうど昼食の時間帯。三島名物のうなぎを食べにいきましょう。三島はうなぎでも有名な街。現在は、決して産地というわけではないのですが、三島は「水の都」として知られ、昔は、街を流れる川や三嶋大社の神池にもうなぎが生息していたそう。そして、今でも三島のうなぎはおいしいことで知られています。富士山に降った雨や雪が数年から数十年かけてろ過された伏流水に、うなぎを放つことで、一週間ほどで臭みがとれ、余分な脂が落ち、おいしいうなぎへと変わるのです。

数ある三島のうなぎ店の中から、今回ご紹介するのは、昭和33年に創業した三島の中で最も古いうなぎ料理店「すみの坊」。平日でもお客さんがひっきりなしに訪れる人気店なのです。お店の前を訪れると、甘く香ばしいタレの香り、お店の前で待っているだけで食欲を掻き立てられます。タレは昭和33年の創業当時から継ぎ足されたもの。少し甘めで、醤油の味をしっかり感じる味わいです。

「皮を鍋にしてその上で身を煮ることでタレが染み込んでおいしくなる」とのこと。熟練の職人がベストなタイミングを見極めて焼き上げる「すみの坊」のうなぎ。三島に訪れたときは、ぜひちょっと贅沢をして三島のうなぎを食べてみてくださいね。忘れられない味になること間違いなしです。

施設情報はこちら

施設名

うなぎ すみの坊 大社前店

住所

静岡県三島市大社前18-1

電話番号

055-972-3888

営業時間

10:00〜L.O18:00

休業日

火曜

 

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

雄大な富士山に出会えるのはやはり嬉しいもの。天気がよければ美しさも増し、感動的な旅になることでしょう。三島は、首都圏からのアクセスもよく、富士山・箱根・伊豆へのアクセスが優れた場所です。観光もできて、おいしいものもあって、そして何よりも富士山を存分に楽しめる場所。ぜひ三島を訪れて、観光とグルメを楽しんでみてくださいね。

地域ナビゲーター

河田 良子

中部支部 地域ナビゲーター
河田 良子

福岡県出身、名古屋の編集プロダクションでデザイン・執筆の仕事をしたあと、2004年に静岡市へ移住。出版社でwebディレクターとして勤務したあと、2007年に取材・執筆・撮影・編集・デザインを生業とするフリーランスとして活動開始。静岡県内各地を飛び回りながら、静岡の魅力を発掘中。