千葉県銚子市

漁獲量日本一!銚子で海の恵みを体感

2021.05.28

関東最東端で日本一早く朝が来る銚子市。利根川の養分が流れ込んで多くの魚が集まる上に、太平洋に突き出た地形により、漁師たちにとっても寄りやすい港であった銚子は、日本一の漁獲量を誇ります。海の幸や、しょうゆ醸造、銚子電鉄などは有名ですがそれだけではありません。 今回ご紹介するのは、海と利根川がもたらす食文化はもちろん、地球の息吹を感じるような銚子の魅力をぎゅっと詰め込んだ旅です。

おすすめモデルコース

1日目

  13:30 旅の始まりは大海原でイルカとの出会いから

温暖な海域であり、イルカたちのエサが豊富にある銚子沖には、小型のイルカ「スナメリ」が定住。スナメリは、ニッコリと笑ったように見える口元がかわいらしいイルカの仲間です。また4月~5月にはカマイルカが出産と子育ての為、回遊してきます。11月~3月にはクジラが、2月~3月にはオットセイの姿が見られることも。

そんな場所で、約22年前からイルカウォッチングを行うのが「銚子海洋研究所」。代表の宮内幸雄さんが舵を取り、妻の奈穂子さんがガイドを務めます。イルカウォッチングは沖合と沿岸の2種類のコースがあり、今回は所要時間1時間~1時間30分の「沿岸イルカウォッチング」へ。海風を感じながら探しに行くのは、陸地の近くに生息する小型のイルカ・スナメリ。「4月~9月には生まれて間もない子イルカや、時には200~300頭の群れに出会うことも」と奈穂子さん。水族館とは違った野生のイルカたちの姿が、旅の始まりを盛り上げてくれます。

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施設名

有限会社銚子海洋研究所

住所

千葉県銚子市潮見町15-9

電話番号

0479-24-8870

営業時間

9:00~18:00    ※予約は前日の営業時間内までにお電話でお申し込みください

休業日

不定休

 

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。 

  15:50 壮大な地層に目を奪われる屏風ケ浦へ

イルカウォッチングと合わせてぜひ訪れたいのが「東洋のドーバー」とも呼ばれる屏風ケ浦。銚子海洋研究所から海岸沿いの「銚子ドーバーライン」を車で7分ほど走ると現れる、海食崖の景勝地です。銚子市からお隣の旭市まで約10kmにも渡って続いています。

高さは40~50mもあり、遠くから眺めても十分その迫力を感じられますが、近くで見るとさらに雄大で、自然の持つ力に驚くはず。隣の銚子マリーナ海水浴場から続く遊歩道があるので、見学する際はぜひ歩きながらこの眺めを楽しんで。最上部には関東ローム層があり、大きくふたつの地層でできているというその縞模様の美しさに、心奪われます。

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住所

千葉県銚子市潮見町

電話番号

0479-24-8181 銚子市観光商工課

  16:30 関東最東端の「別邸 海と森」に宿泊

1日目の締めくくりは、海を眼下に望む高台にある「別邸 海と森」へ。かつて伏見宮貞愛親王の別邸があった場所に建つ癒しのリゾートの一番のポイントは、全室オーシャンビューの露天風呂です。

宮嶋秀明(みやじまひであき)総支配人は、「入浴しながら行き交う船を眺めているだけで心が満たされ、くつろぎのひとときが過ごせます」と話します。

どの部屋もゆったり広々とした作りで、家族で訪れてもそれぞれがリラックスして過ごせます。

さらにプライベートな空間を求めるのであれば6室のみの離れの客室へ。回廊を通り辿り着く、「森海」「星望」などそれぞれ違う名前がつけられた離れは、部屋ごとに違った趣のつくりになっています。広大な太平洋に沈む美しい夕陽はもちろんのこと、この露天風呂から眺める初日の出を見るため、毎年年末年始は予約がとれないほどの人気だとか。耳をすませば聞こえてくる穏やかな潮騒の音を聞きながら、関東最東端のこの場所で、特別な時間が過ごせるはず。

食事は銚子の新鮮な海産物を堪能できるメニューをレストランでいただきます。主に銚子の漁港から仕入れた新鮮な魚介類、そして新鮮な野菜を使った美しい料理が自慢ですが、中でも特に味わってほしいのは、1尾ずつ釣り上げられた稀少なキンメダイ「つりきんめ」。刺身や煮付けで食欲を満たしつつ、ラグジュアリーな時間を満喫して。また、日本一早く昇る朝日とともに楽しむ朝食も格別です。栄養満点の和定食で、心も体も喜ぶ2日目のスタートになりますよ。

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施設名

別邸 海と森

住所

千葉県銚子市犬吠埼10292-1

電話番号

0479-21-6300

営業時間

チェックイン15時~18時    チェックアウト10時

休業日

無休

 

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。 

2日目

  10:00 お土産は犬吠TERASUTERRACEで

2日目はホテルをチェックアウトし、「犬吠 TERASU TERRACE」へ。ここはさまざまな食品や土産物を取りそろえる施設です。

「施設名は、灯台の“照らす”と銚子にスポットを当てる意味での“照らす”をかけて名付けられました。銚子の名産品はもちろん、展示スペースや自由に弾けるピアノもあるので、地元の人の交流の場にもなっています」と広報の細谷舞花(ほそやまいか)さん。

銚子といったらやっぱりぬれ煎餅は欠かせません。おすすめは、創業から70年の歴史があるイシガミのぬれ煎餅。国内産のうるち米を100%使い、銚子の名産しょうゆの香ばしさを味わうことができます。「銚子のお土産にはイシガミのぬれ煎餅」といわれるほど、地域の人からも愛されています。

サバも銚子の名産です。旬の一番おいしい時期にあがった良質な魚しか使わないというこだわりを持つ、髙木商店さんの寒サバが人気とのこと。銚子の味覚をおうちに帰っても味わうことができますし、お土産にもぴったりです。
ほかにも地酒や農家の直送野菜などが並び、悩みに悩んでもつい買い過ぎてしまいます。

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施設名

犬吠 TERASU TERRACE

住所

千葉県銚子市犬吠埼9575-2

電話番号

0120-25-1240(0479-21-7760)

営業時間

10:00~18:00

休業日

店舗により異なる

 

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。 

  11:30 55年続くすし屋 あづま寿司で締めのランチ

旅を締めくくるのはやっぱり銚子の海の幸。最後のランチは現在2代目の店主、加瀬充規さんが切り盛りするすし屋、あづま寿司でいただきます。2021年10月で創業55年を迎える、地元で愛される名店です。

ここで最も有名なのは、まるでプリンのような食感の伊達巻き。色粉を使わずこの鮮やかさ!1巻に23個もの卵を使用して作られているというから驚きです。

「昔ながらの調理器を使って経験による火加減で作っています。スーパーなどでの市販の話もあったのですが、量産ができないので断念。まさにここでしか食べられない伊達巻きです」と加瀬さん。

その伊達巻きを、旬の魚10貫とのり巻きと合わせて味わえるのが「おまかせ寿司」(3150円)です。店主が朝と夕方2回にわけて仕入れる新鮮な魚の寿司を堪能できます。この日いただいたのは、中トロ、タイ、赤身、キンメ、エビ、うにといくら、タコ、ホウボウ、貝、のり巻き、伊達巻き。


どれも魚の弾力とシャリとの相性が絶妙で、飲み込むのが惜しいほど。加瀬さんによると、先代から継いだ時に時代に合わせて変えていく部分もあったといいますが、大事な味の核、シャリの配合は守り続けています。伊達巻きはつやつやと輝いていて、食べるとプリンのような触感です。私はお寿司の後にデザート感覚でいただきました。

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施設名

あづま寿司

住所

千葉県銚子市三軒町8−21

電話番号

0479-22-5961

営業時間

11:30~14:00、17:00~21:30

休業日

火曜

 

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。 

銚子を堪能する旅はいかがでしたか?銚子の魅力は何といっても海をはじめとする「自然との共存」。その雄大な景色に癒やされます。ほかにも「北総四都市江戸紀行・江戸を感じる北総の町並み」の一つとして日本遺産に登録された文化財など、見どころはまだまだたくさん。太平洋と利根川に囲まれ、その恵みを享受しながら守り続けてきた銚子の文化や歴史を、ぜひ体感してください。

地域ナビゲーター

『ちいき新聞』編集部

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