福岡県糸島市

日々表情を変える福岡・糸島の「白糸の滝」

2020.10.01

この記事では、日本各地のナビゲーターが、その土地に暮らす人たち(ふるさとLOVERS)からお聞きした「100年先に残したいもの」をご紹介します。
今回登場いただくのは、工房兼ギャラリーショップ「うつわと手仕事の店 研」の店主であり、陶芸家として活躍される敦賀研二さんです。

クラフト作家の創作意欲を高める豊かな自然

福岡県最西にある糸島市。九州最大の都市・福岡市に隣接し、都会へのアクセスは抜群ながら、海山の自然に恵まれることから移住者に人気です。その自然に創作意欲をかき立てられるためでしょうか、糸島市には多くのクラフト作家さんが暮らしています。毎年秋には、糸島中のクラフト作家が集まる「糸島クラフトフェス」が開催。糸島観光では、そんな工房やショップ巡りもお楽しみのひとつとなっています。

今回ご紹介する名所「白糸の滝」をおすすめしてくれたのも、陶芸家として活躍される敦賀研二さんです。

「普段づかいできるちょっといいお皿」が並ぶ、敦賀さんの工房兼ギャラリーショップ「うつわと手仕事の店 研」。敦賀さんの穏やかな人柄を映し出したような、温かみ感じる作品が並びます。ご家族で糸島暮らしを楽しむ敦賀さん、「白糸の滝」もお子さまと一緒に訪れ、川遊びや流しそうめんで盛り上がったのだとか。福岡に移住して日が浅い私ですが、「白糸の滝」はたくさんの方におすすめされていたスポット。敦賀さんの後押しもあり、早速訪れました。

季節や天気で姿を変える「白糸の滝」

「白糸の滝」があるのは、糸島市と佐賀県佐賀市をまたぐ羽金山の中腹。糸島市の主要駅JR筑前前原駅から車で30分、福岡市内から車で40~50分ほどの場所です。自然にできた落差24mの滝で、水が落ちる様子はまるでさらさらとした絹糸が流れているよう。川面に近づくと、滝からのミストを感じることができます。なんて爽やかで心地がよいこと。訪れたのは夏日だったので、これだけでもとても癒やされた気分になれました。

「白糸の滝は、人工物ではないから、水の量も日によって少しずつ変わります。大雨のあとは近づけないくらいだし、雨が降らないとカラカラの滝に。そんな変化が感じられるのが、白糸の滝のおもしろいところ」と教えてくれたのは、白糸の滝を管理する白糸行政地区の友岡秀文さん。さらには、春の終わりはアジサイ、夏は新緑、秋は紅葉、そして冬は雪景色と、季節ごとの表情を楽しませてくれます。

川ならではのアクティビティ「ヤマメ釣り」

もちろん、滝を見るだけではありません。白糸の滝には、その恩恵にあやかれるアクティビティがあります。その一つがヤマメ釣り。釣ったヤマメは、1匹100円で塩焼きにしてくれます(繁忙期は、焼いたヤマメと交換)。

友岡さん曰く、「餌のつけ方がポイント。針が見えないようにエビをさして、最後に頭としっぽを取ってから竿を投げると、うまく釣れますよ」。ぜひ、家族や仲間で釣果を競ってくださいね。

ランチタイムはヤマメのフルコース!

釣果が振るわない場合もご安心を。滝のすぐそばにある「ふれあいの里 四季の茶屋」では、「やまめ定食」が味わえます。塩焼きと唐揚げをベースに、松竹梅の3種類があり、この日は「竹」をチョイス!

南蛮漬けが付いたヤマメのスペシャルコースです。骨が軟らかなヤマメは、豪快に頭からガブリ!どれもおいしいのですが、中でも私のお気に入りは唐揚げです。

瀬戸内の生まれ育ちの私は、川魚のヤマメに馴染みが少ないのですが、そのふわっふわの身の虜に。サクッ、ふわっの食感のあとに広がる、香ばしくやわらかな甘さがたまりません。さらに、さすがやまめ定食。なんと、お味噌汁にもヤマメの姿が。

「これでもか、っていうくらいにヤマメばっかりで嫌にならないでしょうか」と笑う友岡さんですが、そんなことはありません。なんて贅沢!とってもうれしいサプライズです。またお冷はもちろん、こちらの味噌汁を含め、料理に使われる水は白糸の滝と同じ源流のもの。まさに自然の恵みが詰まった定食です。

お土産は、もっちり「やまめまんじゅう」

お土産には、「やまめまんじゅう」をどうぞ。あんこから手作りした、ヤマメ型のおまんじゅうです。その場で焼きたてを食べることもできますよ。私はお土産に。トースターで2~3分温めていただきます。もっちり生地にあんこがぎっしり、かわいい見た目以上のたべごたえがあります。

まちの人に寄り添う自然の恵みに触れる旅を

夏は流しそうめんや川遊びも楽しめる白糸の滝。糸島市を流れる長野川へとつながり、田畑の農業用水として使われています。また滝から少し下った白糸地区では、室町時代に起源があるといわれる神事「白糸寒みそぎ」を毎年12月に開催。白糸の滝を流れる清澄な水は、観光地としてはもちろん、糸島で暮らす人々にとって馴染みが深い存在なのです。

滝のミスト効果で癒やされるだけではなく、釣りやグルメでたっぷり遊べる「白糸の滝」。ぜひ、糸島の人に寄り添う自然の恵みのひとかけらに触れ、リフレッシュできる一日を楽しんでくださいね。

<今回の旅スポット>

白糸の滝ふれあいの里
福岡県糸島市白糸459-1
9:00~17:00(7・8月は~18:00)
12~3月の水曜定休
092-323-2114

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

地域ナビゲーター

戸田 千文

九州支部 紙とWEBの編集ライター
戸田 千文

愛媛県出身、広島、東京での暮らしを経て、福岡で暮らすフリー編集ライターです。各地を転々としたおかげで、ローカルのおいしいモノ・楽しいコトに興味深々!
食いしん坊代表として、特にご当地グルメと地酒は無限の可能性を秘めていると感じます(笑)。首都圏と地方を結ぶ架け橋となるような仕事をしたいと奮闘中です。